【中国】宿題の制限と民間教育事業の大きな規制

お隣の中国で衝撃的なニュースがありました。

[中国学習塾、非営利団体に転換 政府が教育費抑制へ規制]
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM2443H0U1A720C2000000/

[学習塾の設立を規制した中国、小中学校の宿題量も制限…狙いは「少子化対策」]
https://www.yomiuri.co.jp/world/20210726-OYT1T50053/

▼小中学校の宿題量の制限

これらの記事によると、家計における教育費の高まりによる少子化対策の一環として、国が子どもの宿題量を制限し、さらに民間事業としての学習塾は認めず、株式上場での資金調達を禁止し、既存の学習塾は非営利団体となるとのことです。

宿題が減って欲しい、は多くの子ども達にとって嬉しいニュースにも聞こえるかもしれませんが、学びたくても学ぶことが制限されてしまうことになります。

新方針では、小中学生の宿題が多すぎると指摘されていることを踏まえ、小学1~2年生では筆記型の宿題を出さないことも決めた。3~6年生は1時間以内、中学生は90分以内で終えられる量に制限した。

https://www.yomiuri.co.jp/world/20210726-OYT1T50053/

▼民間の教育業界は壊滅的ダメージ

こうした大きな変化を伴う規制により、当然ながら中国の教育業界は大打撃を受け、株式市場でも早速大きな影響が出ました。

教育費用の高まりに従って、子どもが増えないことは、どの国も真摯に取り組むべき課題ですが、その対策として「学びを進まないようにしよう」と強制することは、かなり劇的なアプローチです。これによって、民間の教育産業が消えてしまうかもしれないことも、大きな懸念です。

子どもの教育をしっかりすることで、彼らの可能性や機会を広げようとしている親にとって、これが少子化対策につながるのか。そもそもアプローチとして適切なのか。世界最大の人口をもつ国の教育政策に、今大きな注目が集まっています。