小学生の場合、英語を勉強していても、自分の実力を測りにくいという課題があります。
現時点では中学受験のような結果が明確にでる試験があるわけではないので、一番メジャーな方法が英検受験になります。
▼幼い年齢からの英検受験に注意したいこと
YUBU CAMPでも自分の実力チェックや、モチベーションと機会という意味で、英検受験自体はオススメしていますし、毎年多くの子ども達が受験をしています。
その一方で注意しておいて欲しいこともあります。
それは早期に文法詰め込み型で合格を目指さない、ということです。
日本育ちで日本の学校に行っている子どもが、英検に早期に受かるためには、英検テスト対策用の勉強をすることが当然ながら近道になります。
小さいころからどんどん文法を教えて得点をするという方法は、リスニング力養成に比べると短期で結果はでやすいのですが、あまりオススメしていません。
▼年齢が幼い子どもの学び方と英検の勝ち方
年齢が若い場合、文法のルールを理解することに時間がかかります。大人で文法のルール説明をうければすぐわかることでも、幼稚園生や小学生1,2年生程度であれば、その理解には何倍も時間がかかります。
子どもはルールという概念から理解する演繹的な学びは、理解に時間がかかります。一方、同じ表現や単語を繰り返し聞いたりすることは大人より苦になりませんし、耳がよくて大人より色々な音を聞き分けることができます。
こうした子どもの得意な学習スタイルを理解した学びを促進することが大事です。
▼小学生低学年で文法を詰め込まない
なぜ小学生低学年で文法を詰め込まないか。
1つは上記の通り、文法理解に時間がかかって、学習の時間効率が悪いからです。
YUBU CAMPでも色々な子ども達を見て、文法学習導入の適切なタイミングを計ってきましたが、体系的に学ぶのは3~5年生で全く遅くありません。(かなり個人差があることも事実なので、子ども達1人1人に向き合って考えることが理想です。)
何より大切なもう1つの理由は、英検のために文法を詰め込む時間があれば、言語臨界期前の子どもに、よい英語にふれる時間を増やしてあげたいからです。文法は後からでも学ぶことができますし、年齢が上がる程理解が早くなります。年齢が若くて耳がいい時期こそ、たくさんの良質な英語を聞いて欲しいですし、先生がいるレッスンであればそれはなおさらです。
▼ 年齢が幼い子どもの学び方と英検の勝ち方
そういったことを考えると、英検取得を目指す場合も、何を学習してどういう点数の取り方がいいか、という視点があるのです。
具体的には、小学生(特に低中学年)の英検受験であれば、リスニングでは9割~満点を目指したいです。逆にリーディングの方で大問1で細かな文法や単語を問われる問題では、5割6割でもいい、という割り切りも大事です。
単語や文法などは一夜漬けでもやりやすいもの(レベルが上がるとそうではありません)ですが、リスニングはそうではないという点では、リスニング力をつけて得点を重ねる方が本質的な英語力育成ですし、年齢にもふさわしい学習スタイルと言えるのです。