【国内インターナショナルスクール】ISAKの国際バカロレア体験記②

日本国内のインターナショナルの様子と、国際バカロレア(DP)プログラムのイメージがもてるように、実際にISAKでDPを取得した先輩の体験を紹介するシリーズの後編です。

今回は軽井沢にあるインターナショナルボーディングスクールである、ISAKを卒業したVanAnhさんに話を聞きました。(彼女のISAK体験記の前編は「【国内インターナショナルスクール】ISAKの国際バカロレア体験記①」を、文中に出てくるバカロレア用語の説明は、「【子どもの国際英語教育】国際バカロレアとは何か」を参照下さい。)

 

私が国際バカロレアを選んだ理由

DPプログラムが大学などで学ぶ、より高度な内容への準備となるだけでなく、自分自身についてよりよく知る機会を与えてくれる総合的なプログラムでもあるからです。

当初French Baccalaureate(フランスの高等学校教育の終了を認証する国家試験)を受けようかと思いましたが、英語の方が面白いと思い、そちらを取得しました。

国際バカロレアで学んだ内容

IBでは興味のあるトピックに関して調査を行い、課題論文を作成する方法を学んだり、社会奉仕活動(CAS)をしたり、様々な分野の中から6つの教科を選択し、文理科目の両方をバランスよく勉強します。

私は経済とスペイン語の授業がとても好きでした。私の経済の先生は、先生による講義に頼るのではなく、独自で勉強することを求めました。初めは難しかったのですが、慣れてくると独学の方が簡単だと感じ始めました。

スペイン語の上級クラスでは、スペイン語文化圏に関するテーマをいくつも探究し、自分が住んでいる社会との違いを学ぶことができました。

正直全ての履修教科が難しかったため、とても負担は大きかったです。しかし、キャンパス内に暮らしていたため、分かることや分からないことについて話し合い、共に成長するためにあるtutoring sessionにおいて、生徒たちが積極的に助け合っていました。

CASでは、軽井沢の人々と触れ合う機会が与えられました。私は中学校で英語を教えるボランティアをし、活性化プロジェクトにも参加しました。そこでは、日本の文化や存在する課題について多くを学びました。また、私たちの活動には資金が提供されていたため、実際に必要としている場所まで足を運び、活動をすることが容易になりました。

バカロレアの生活

<ISAKでの一日のスケジュール>
7時30分 起床、朝食
8時-12時 授業時間(自習や外出の時間がある場合もある)
12時-13時 昼食
13時-16時 授業時間
16時-18時 課外活動(yearbook clubなど)、advisory groupのミーティング
18時-19時 夕食
19時-21時30分 自習・ミーティング・友達とのtutor session

IBコースでは、自分のスケジュールを自分で作れる点がとても気に入っています。1日8時間授業を受ける代わりに、私たちは割り当てられた時間にしか授業がありません。日中に自由時間があり、好きなように勉強したり休憩したりすることができます。

社会奉仕活動(CAS)に関しては、経験したことを書き留め、システムに記録しなければなりません。振り返りの時間が多く含まれることによって、学び、成長することができます。

一番忙しい期間はgrade12の一学期です。予測スコアが発表され、大学入試とfinalize standardized testに向けてエッセイを書かなければなりません。2年間を通して、怠けることは不可能です。

国際バカロレア(DP) を取得後、今思うこと

IBプログラムは、大学への準備としてとても有効なものです。私の友達は、高校の単位を大学に移行することで、大学在籍期間を1年短縮することができました。私は高校で引用の仕方や、調査の行い方を学び、教師からのアドバイスを受け入れました。

また私たちの成績は小研究論文(IA)、実験レポートや5月の期末試験など様々な要素を考慮して付けられたため、バランスよく勉強することも学びました。また成績の予測スコア(predicted grades)は、さらに良い成績を目指したり、今の成績を維持したりするモチベーションを与えてくれました。

学校によって、提供されるIB科目は異なります。ISAKには映像の授業があり、学校内でフィルム・フェスティバルを開催したのが素晴らしかったです。

学びたい科目について調べた後、その科目を提供している学校を調べることができます。IBコースで良い成績を取るには、たくさん勉強する必要があるため、興味がある科目がある学校に行くことは、勉強習慣をつけるのにも役立つと思います。

私は経済について多くを学びましたが、その知識は大学でも生かされました。全体的にIBプログラムによって、私は得意な文系科目と自信のない理系科目とバランスを取り勉強することができました。

IBを経験した人は皆、その厳しさに共感することができるため、大学でIBコースを受けていた友達に出会った時は、IBでの似たような経験について共有することができました。大学で友達を作ったり会話をしたりする良い手段にもなりました。